中央情報課 28 10月 2025 ウンコう日誌(第799号) 害吉鉄道・大阪ユニオン駅構内。 煙を上げず、静かに青いレールの上に鎮座する黒い機関車。そのナンバープレートには「C58 254」、そして赤いヘッドマークには「天塩」の二文字。 もとは北の果て――天塩炭鉱鉄道。 戦後間もなく、石炭を積んで走り続けた鉱山鉄道の英雄。 だが、炭鉱が閉じ、人も街も消えた時、… 続きを読む
中央情報課 30 9月 2025 ウンコう日誌(第785号) かつて北海道の天塩炭鉱鉄道で石炭列車を牽いていたC58。厳冬の日本海から吹き込む季節風と、山奥の鉱山地帯の急勾配に耐え抜き、煤にまみれながらもひたすらに走った機関車だった。 しかし、炭鉱の閉山とともに役目を終え、スクラップ寸前の状態で長らく放置されていた。そのボイラーは割れ、テンダーは穴だらけ。誰も… 続きを読む
中央情報課 4 9月 2025 ウンコう日誌(第772号) 大阪ユニオン駅の片隅。 雑多な多国籍労働者のざわめきのなかで、一両の古びたC58が煤けた煙突を揺らしていた。社紋のエンブレムを誇らしげに掲げているが、その素性は複雑だ。 もとは北海道の天塩炭鉱鉄道に所属し、極寒の北辺で石炭列車を牽いていた。しかし炭鉱が閉山となると、行き場を失い、縁あって大阪民国へと… 続きを読む
中央情報課 11 8月 2025 ウンコう日誌(第760号) かつて北海道の天塩炭鉱鉄道で、石炭を満載した長い貨物列車を力強く牽いていた社型C58。冬は吹雪、夏は霧と虫の群れ、それでも黙々と走り続けた働き者だった。 しかし、炭鉱閉山とともに売却され、遠く離れた大阪民国・害吉鉄道へと渡ってきた。 ここは湿気と潮風にまみれ、真夏のコンクリ桟橋には熱帯の蒸気がこもる… 続きを読む
中央情報課 10 7月 2025 ウンコう日誌(第744号) その蒸気機関車は、かつて北海道の炭鉱町——天塩の奥地を、石炭を吐きながら走っていた。 社型C58。 国鉄型とは似て非なる、鉱山会社が自前で整備し、修理し、動かしていた野生の機関車。 型番もプレートも何もかもが「会社のやりかた」で付けられており、構造的にはC58っぽいが、もはやC58ではない。 ——そ… 続きを読む