中央情報課 21 11月 2025 ウンコう日誌(第811話) 天塩炭鉱鉄道の最果てで石炭を引きずり続けていた黒いC58は、 じつは若い頃だけ害吉鉄道に出向していた“古い縁”の機関車だ。 芦原橋のあの薄汚れた詰所も、 世界中の労働者が降りてくるコンクリ桟橋の喧騒も、 実は全部“昔なじみ”。 だが時は流れ、天塩の炭鉱が沈み、 ベテランたちが一台、また一台と姿を消し… 続きを読む
中央情報課 28 10月 2025 ウンコう日誌(第799号) 害吉鉄道・大阪ユニオン駅構内。 煙を上げず、静かに青いレールの上に鎮座する黒い機関車。そのナンバープレートには「C58 254」、そして赤いヘッドマークには「天塩」の二文字。 もとは北の果て――天塩炭鉱鉄道。 戦後間もなく、石炭を積んで走り続けた鉱山鉄道の英雄。 だが、炭鉱が閉じ、人も街も消えた時、… 続きを読む
中央情報課 30 9月 2025 ウンコう日誌(第785号) かつて北海道の天塩炭鉱鉄道で石炭列車を牽いていたC58。厳冬の日本海から吹き込む季節風と、山奥の鉱山地帯の急勾配に耐え抜き、煤にまみれながらもひたすらに走った機関車だった。 しかし、炭鉱の閉山とともに役目を終え、スクラップ寸前の状態で長らく放置されていた。そのボイラーは割れ、テンダーは穴だらけ。誰も… 続きを読む
中央情報課 4 9月 2025 ウンコう日誌(第772号) 大阪ユニオン駅の片隅。 雑多な多国籍労働者のざわめきのなかで、一両の古びたC58が煤けた煙突を揺らしていた。社紋のエンブレムを誇らしげに掲げているが、その素性は複雑だ。 もとは北海道の天塩炭鉱鉄道に所属し、極寒の北辺で石炭列車を牽いていた。しかし炭鉱が閉山となると、行き場を失い、縁あって大阪民国へと… 続きを読む
中央情報課 11 8月 2025 ウンコう日誌(第760号) かつて北海道の天塩炭鉱鉄道で、石炭を満載した長い貨物列車を力強く牽いていた社型C58。冬は吹雪、夏は霧と虫の群れ、それでも黙々と走り続けた働き者だった。 しかし、炭鉱閉山とともに売却され、遠く離れた大阪民国・害吉鉄道へと渡ってきた。 ここは湿気と潮風にまみれ、真夏のコンクリ桟橋には熱帯の蒸気がこもる… 続きを読む
中央情報課 10 7月 2025 ウンコう日誌(第744号) その蒸気機関車は、かつて北海道の炭鉱町——天塩の奥地を、石炭を吐きながら走っていた。 社型C58。 国鉄型とは似て非なる、鉱山会社が自前で整備し、修理し、動かしていた野生の機関車。 型番もプレートも何もかもが「会社のやりかた」で付けられており、構造的にはC58っぽいが、もはやC58ではない。 ——そ… 続きを読む