無限列車

ウンコう日誌(第861号) 中央情報課

ウンコう日誌(第861号)

――大阪民国・芦原橋(本社前)駅構内。 かつて「無限」と書かれたプレートを掲げ、 どこまでも走るはずだった機関車は、 いまや害吉鉄道の入換用に成り下がっていた。 黒光りする小さなボイラー。 玩具のような体躯。 だが、煙室扉の奥には、まだ消えていない火がある。 芦原橋駅のホームでは、 さまざまな言葉が…
ウンコう日誌(第849号) 中央情報課

ウンコう日誌(第849号)

かつてその機関車は、終点を持たなかった。 線路が途切れるところまで走るのではない。線路そのものを引き延ばしながら進む列車だった。 山を越え、谷を越え、時代の境目を踏み抜き、 乗った者は必ず「戻りたくない記憶」と向き合わされる。 降りた者は二度と同じ人間ではなくなる。 それが無限列車だった。 だがある…
ウンコう日誌(第839号) 中央情報課

ウンコう日誌(第839号)

それは、もともと無限列車だった機関車だ。 行き先表示も、時刻表も、終点という概念すら持たず、ただ積めるだけ人と荷を積み、線路が続く限り走るために造られた。 石炭を焚き、水を飲み、蒸気を吐きながら、昼も夜も区別なく走った。誰がどこから乗り、どこで降りたのか、そんなことは誰も気にしなかった。必要なのは「…
ウンコう日誌(第825号) 中央情報課

ウンコう日誌(第825号)

――それは、かつて「無限列車」と呼ばれていた。 終点という概念を持たず、同じ区間を、同じ時刻表で、同じ顔ぶれを乗せて、ただ走り続けるために造られた列車だった。 旅ではなく、輸送でもなく、「止まらないこと」そのものが目的だった。 だが時代が変わり、無限であることは無用になった。 レールは途中で切られ、…
ウンコう日誌(第813号) 中央情報課

ウンコう日誌(第813号)

◆無限列車、害鉄へ堕つ かつて第四世界のどこかで“鬼殺しの列車”として恐れられた無限列車。 その異界での仕事を終えた後、行き場を失い、気づけば荒れ果てたコンクリ桟橋に打ち上げられていた。 害吉鉄道の整備員が最初に見つけたとき、機関車はすすけきっていたが、 どこか誇りをまとった異様な雰囲気があった。 …
ウンコう日誌(第787号) 中央情報課

ウンコう日誌(第787号)

かつて異界を走った「無限列車」は、幾多の戦乱と取り壊しを経て、その姿を大阪民国の害吉鉄道へと移した。 老朽機関車を魔改造した漆黒の車体は、夜の闇に溶けるように線路を走り、いまや大阪ユニオン駅から釜ヶ崎、さらにはコンクリ桟橋へと、果てしなき乗客を運んでいる。 客車の屋根には布団、ドラム缶、ブルーシート…
ウンコう日誌(第774号) 中央情報課

ウンコう日誌(第774号)

大阪ユニオン駅構内に煤けた8620形が滑り込んできた。客車の行先表示には「無限」とだけ書かれた木札。どこから来たのか誰も知らない。 「おい、なんやあれ? 8620なんて戦前の骨董品やろ」 「ほんまや。しかも行先が“無限”。あんなんダイヤにないで!」 大阪クレオールが飛び交い、ユニオン駅の混沌はいっそ…
ウンコう日誌(第762号) 中央情報課

ウンコう日誌(第762号)

大阪民国・大阪ユニオン駅の10番線。 青いレールの上に、今日も「無限列車」が静かに煙を吐いていた。機関士は、かつて大陸の戦線で補給列車を走らせた老人で、「この列車は時間も距離も関係なく走る」と真顔で言う。乗客はそれを冗談だと思って笑うが、釜ヶ崎に着くまでに何度も夜が明け、車窓に見える景色がアジアのど…
ウンコう日誌(第746号) 中央情報課

ウンコう日誌(第746号)

無尽機関 「……ああ、あの機関車かい。あれは“無尽機関”って呼ばれてる」 コンクリ桟橋駅の片隅、古びた詰所で茶をすすりながら駅員のヤマカミはそう呟いた。 「昔は、どこまでも走り続ける列車だったんだとよ。寝て起きてもまだ走ってる。昼も夜も、線路が続くかぎり、ね。客が降りようが、汽車は止まらねぇ。そんな…