中央情報課 14 10月 2025 ウンコう日誌(第792号) 緑の蓄電池動車は、今日も静かにホームを離れた。 パンタグラフも煙突もないその車体は、夜の街のざわめきの中に溶けていく。 車掌は片手義手の老婆。かつて「電気の娘」と呼ばれた蓄電池職工で、車内では今も古い歌を口ずさむ。 ♪どこへ行くのか この街は ♪煙と鉄と 人の夢 終点は釜ヶ崎。 駅舎の灯りは薄く、看… 続きを読む