中央情報課 4 7月 2025 ウンコう日誌(第741号) コンクリ桟橋駅には、世界中の雑踏と油煙が絡み合っていた。重油とパクチーと香辛料、そして潮風。干物屋の廃材を組み直したような屋台の奥で、男たちは黙って缶ビールを飲み、次の船便や仕事の噂話をしていた。 そのホームの一角に、くすんだ水色の車体が静かに停まっていた。キハ40。古びたディーゼルカー。正面の丸い… 続きを読む